充電器とケーブルは、「出力(W数)」と「規格」がそろって初めて、本来の速さで充電できる周辺機器です。スマホだけでなく、ノートパソコンやタブレットも1台でまかなえる製品が増えている一方で、仕様表の用語が分かりにくいのも事実です。このページでは、用語の意味と仕様表の読み方、使う場面別の考え方、安全に使うための基本を整理しました。
仕様表によく出てくる用語を整理します。以下は一般的な説明で、実際の対応条件は機器・製品の仕様と取扱説明書で確認してください。
| 用語 | 意味 | 見るポイント | 気をつけたい点 |
|---|---|---|---|
| USB PD(Power Delivery) | USB-Cで高い電力を送るための充電規格 | スマホ・タブレット・ノートパソコンなど、多くの機器で使われている | 充電器・ケーブル・機器の3つが対応していないと、本来の速さにならない |
| PPS | 電圧を細かく調整して充電する、USB PDの拡張規格 | 一部のスマホで、急速充電に使われる | 対応機器でなければ効果がない。機器側の対応を確認する |
| GaN(窒化ガリウム) | 充電器の部品に使われる素材。発熱を抑えながら小型化しやすいとされる | 同じ出力でも、本体が小さく軽い製品が多い傾向 | 素材名だけでは性能は決まらない。出力・ポート構成・安全機能も見る |
| 自動分配(電力の自動配分) | 複数ポートで同時に充電するとき、電力を自動で振り分ける機能 | 2台以上を同時に充電する人は、同時利用時の出力を確認する | 合計出力と、単ポート時の最大出力は別の数字 |
| PSE | 電気用品安全法に基づく表示で、日本国内で販売される電気製品に必要なもの | 国内で使うなら、PSE表示があるかを確認する | 表示の有無だけでなく、ケーブルの傷みなど使用状態も大切 |
充電器の選び方は、まず「何を充電するか」から考えるのが基本です。モバイルバッテリーの選び方はモバイルバッテリーの選び方ガイドもご覧ください。
必要なW数は、充電したい機器で変わります。一般的に、スマホは20〜30W前後、タブレットはそれ以上、ノートパソコンは45〜100W程度が目安とされますが、機器の仕様で必要なW数を確認するのが確実です。当サイトの仕様表では、Anker Charger 20Wが20W、Belkin 45W GaN充電器が45W、Anker Nano II 65Wが65W、バッファロー PD 100Wが最大100W(単ポート時)、Prime Charger 200Wが200Wと記載されています。
USB-CとUSB-Aの数、同時に使うと出力がどう変わるかを確認します。Belkin 45Wは「45W(25W+20W、2ポート)」、CIO NovaPort TRIOⅡは65W・USB-C×2+USB-A×1、Anker Charger 140WはUSB-C×3+USB-A×1で最大4台まで同時充電可能と記載されています。複数台を同時に使うと、1台あたりの出力が下がるのが一般的です。
持ち運ぶなら、小型・軽量や、プラグを折りたためる機種が向きます。CIO NovaPort SLIM DUOII 45Wは70gで180°スイングプラグ、Anker Nano Charger 45W(Display)は約180度折りたたみ式プラグ、バッファロー 100Wは185gで折り畳みプラグと記載されています。据え置きなら、UGREEN Nexode 300W 卓上充電器のように約868gの大出力タイプもあります。
充電器が高出力でも、ケーブルが対応していないと、本来の速さになりません。当サイトの仕様表では、Apple 60W USB-C 充電ケーブルが60W、Belkin BoostChargeが60W PD、CIO シリコンケーブルが100W PD、Anker PowerLine III Flowが240W(USB PD対応)と記載されています。ノートパソコンを充電するなら、必要なW数に対応したケーブルを選びましょう。
充電だけでなくデータ転送にも使うなら、転送速度を確認します。Anker Prime Thunderbolt 4 ケーブルは最大40Gbps、Aulumu M07 240Wは10Gbps、CIO フラットスパイラルケーブルは480Mbpsと記載されています。同じW数でも、転送速度は異なります。長さ・素材(シリコン、編組など)も、使い勝手に関わります。
PSE技術基準適合は、国内で販売される電気用品の表示です。Anker Charger 20W、Prime Charger 200W、Anker Nano Charging Stationなどで、PSE技術基準適合の記載があります。Anker Charger 140Wは多重保護システムと温度管理の機能、UGREEN Nexode 300WはThermal Guard冷却技術と記載されています。
| 商品 | タイプ | 最大出力 | ポート・長さ | 仕様表の主な特徴 |
|---|---|---|---|---|
| Anker Charger 20W 2ポート | 充電器 | 20W | USB-C+USB-A | USB-C&USB-Cケーブル(1.5m)付属・PSE技術基準適合 |
| Belkin 充電器 45W 2ポート | 充電器(GaN) | 45W(25W+20W) | USB-C×2 | PD3.0対応・PSE認証・折りたたみ式プラグ |
| Anker Nano Charger 45W(Display) | 充電器 | 45W(USB PD対応) | USB-C | ディスプレイ搭載・約180度折りたたみ式プラグ |
| CIO NovaPort SLIM DUOII 45W | 充電器 | 45W | USB-C×2 | 70g・180°スイングプラグ・PPS対応 |
| Anker Nano II 65W | 充電器 | 65W | USB-C×1 | スマートウォッチ・タブレット・ノートPCなどに対応と記載 |
| CIO NovaPort DUOⅡ 65W | 充電器(GaN) | 最大67W | USB-C×2 | 格納式プラグ・電力の自動配分・GaNチップ搭載 |
| CIO NovaPort TRIOⅡ 65W | 充電器 | 65W | USB-C×2+USB-A×1 | 小型設計・3台同時充電・電力の自動配分 |
| UGREEN Nexode 65W | 充電器(GaN) | 65W | USB-C×2+USB-A×1 | PD3.0・PPS・QC4+対応 |
| Anker Nano Charger 70W | 充電器 | 70W | 3ポート | PD対応・折りたたみ式プラグ |
| バッファロー 充電器 PD 100W | 充電器 | 最大100W(単ポート時) | USB-C×3+USB-A×1 | 電力自動分配「PWRArrange」・瞬停抑制機能・185g |
| Anker Charger 140W 4ポート | 充電器(GaN) | 最大140W | USB-C×3+USB-A×1 | ディスプレイ搭載・ActiveShield 2.0 |
| Prime Charger 200W 6ポート | 充電器(GaN) | 200W | 6ポート(USB-C/GaN) | PSE技術基準適合・USB PD対応 |
| UGREEN Nexode 300W 卓上充電器 | 卓上充電器 | 合計300W(単ポート最大140W) | USB-C×4+USB-A×1 | GaNFast III(2基)・240W USB-Cケーブル付属 |
| Apple 60W USB-C 充電ケーブル | ケーブル | 60W | 1m | — |
| Belkin BoostCharge USB-C ケーブル | ケーブル | 60W PD | 1m | 編組ケーブル |
| CIO 柔らかいシリコンケーブル 100W | ケーブル | 100W PD | 2m | 絡まりにくいシリコン素材 |
| Anker PowerLine III Flow 1.8m 2本セット | ケーブル | 240W(USB PD対応) | 1.8m | 絡まないシリコン素材・結束バンド付き |
| Anker Prime Thunderbolt 4 ケーブル | ケーブル | 最大240W(48V/5A) | 約1.0m | Thunderbolt 4認証・最大40Gbps・8K出力に対応と記載 |
※数値は各商品ページに掲載している仕様表(メーカー・Amazon商品ページの記載)によります。「—」は仕様表に記載のない項目です。最大出力は単ポートで使う場合の値であることが多く、複数同時に使うと出力が変わる場合があります。
20〜30W前後の小型充電器が候補です。プラグが折りたためる機種は、バッグに入れてもかさばりにくい傾向があります。
65W前後のマルチポート充電器が候補です。同時に使ったときの出力配分が、自分の機器の組み合わせで足りるかを、仕様表で確認しましょう。
100W以上の大出力や、卓上タイプが向きます。ポート数と合計出力、各ポートの最大出力をあわせて見ます。USB-Cハブと組み合わせる場合はUSB-Cハブ・ドッキングステーションの選び方ガイドも参考になります。
小型軽量・折りたたみプラグの機種が使いやすい場面です。海外で使う場合は、電圧やプラグ形状を別に確認する必要があります。外出先の電源はモバイルバッテリーの選び方ガイドも参考にしてください。
ノートPCなど高出力の機器を充電するなら、100W以上に対応したケーブルを選びます。外付けSSDや映像出力に使うなら、データ転送速度や映像出力に対応しているかを確認しましょう(外付けストレージの選び方ガイド)。
ここまでの見方をもとに、GEARNOTEに掲載している充電器と充電ケーブルを、出力の大きさが分かるように並べました。各商品ページでは、仕様表・選び方のポイント・メリットデメリットを同じ形式で整理しています。
一覧で比べたい方は急速充電器の比較表もご覧ください。
機器が受け付けられる範囲でしか充電されないため、大きければ速いというわけではありません。機器の仕様を確認し、必要なW数以上の出力があれば足ります。複数台を同時に使う場合は、合計出力と同時利用時の配分も確認します。
充電器と機器が高出力に対応していても、ケーブルが対応していないと、充電が遅くなることがあります。使う機器に必要なW数に対応したケーブルを選びましょう。
USB-Cで高い電力を送るための充電規格です。スマホ・タブレット・ノートパソコンなど、多くの機器が対応しています。充電器・ケーブル・機器のすべてが対応していることが、本来の速さで充電する条件です。
GaN(窒化ガリウム)という素材を使うことで、発熱を抑えながら小型化しやすいとされています。ただし素材名だけでは性能は決まらず、出力・ポート構成・安全機能もあわせて確認することが大切です。
充電中に温かくなることはありますが、触れないほど熱い、異臭がするといった場合は使用を止めてください。製品の取扱説明書に従い、異常があれば使用を続けないことが基本です。
※本ガイドは一般的な考え方をまとめたもので、特定の製品の効果や安全性を保証するものではありません。使用方法・注意事項は必ず各製品の取扱説明書とメーカー情報をご確認ください。価格・在庫は変動するためAmazon商品ページでご確認ください。